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「シックハウス症候群」対策! 「快適に過ごせる家」に必要なこと

いざマイホームを建てようと考え始めた時、一度は考えるのが、「シックハウス症候群」などの「家による健康被害」をどう防ぐかではないでしょうか。

でも法律は整備されたし、建材も進化しているから「シックハウス症候群」は過去のものになったのでは?と思っていませんか?

実は「シックハウス症候群」は、気を付けるポイントを押さえておかないと、今でも起こりうるのです。

今回は、改めて知っておいて欲しい「シックハウス症候群」の特徴と、現在の日本の対策を解説します。

そもそも「シックハウス症候群」とは?

「シックハウス症候群」が日本で問題視され始めたのは、1989年ごろ。好景気だった時代背景もあり、ものすごい勢いで、多くの住宅が建設されていました。

そのため、ビニールクロスや化学物質を含む塗料など、より短期間で施工できる建材が普及し始めます。さらに、業界の技術がどんどん向上していた時期でもあるので、住宅の気密性も高まっていました。

体調不良の具体的な症状とは

そこで表面化し始めたのが、そこに住む人たちの体調不良です。具体的な症状としては、

(1)目がチカチカしたり、かすんだりする (2)涙が止まらない (3)風邪の時のように、鼻水が出たり、喉がイガイガする (4)頭痛 (5)吐き気 (6)めまい・耳鳴り (7)皮膚に湿疹が出る (8)息苦しさを感じる (9)動悸が激しい (10)全身に倦怠感を感じる 

など。最初は風邪や花粉症のような症状を感じることが多いようです。

その原因は、住宅の気密性が高まったことにより、建材などから発生する化学物質で起こる、室内の空気汚染でした。

身近なところに原因はある

ちなみに、シックハウス症候群は、「高気密」「高断熱」住宅であれば、一酸化炭素・二酸化炭素のほか、加湿器やエアコンから発生するカビ、家具や寝具で発生するダニ、コンロやストーブが発生源となる窒素酸化物、タバコの煙でも起こり得ます。

体質によっては、生活に便利な消臭スプレーが原因になる人も。主な原因とされている「ホルムアルデヒド」といった化学物質だけではなく、意外と身近なところに原因は潜んでいるのです。

高気密住宅なのに換気? 「切ってはいけない」スイッチとは

ではどうすればシックハウス症候群を予防できると思いますか? その一番の対策が、なんとシンプルに「換気」なのです。

「せっかく高気密・高断熱の家を建てようと思っているのに換気しちゃうの?」と思う人もいるかもしれません。しかし、健康に暮らすには、換気は必要不可欠。気密性の高さは湿度の上昇にもつながるため、換気が不十分だと、カビやダニの発生しやすい環境になってしまいます。

また、現在の建築基準法に基づいた、シックハウス症候群対策の軸となるのも「換気」なのです。

まず、「ホルムアルデヒド」や「クロルピリホス」といった化学物質の使用は、法律により制限されています(使用禁止ではありません)。

その上で、天井裏などの下地材はホルムアルデヒドの発散が少ない建材にするか、天井裏を換気できる構造にすること、さらに、全ての建築物に「機械換気設備(換気扇など)」の設置を義務付けています。

必ず一ヶ所には換気設備がある

要するに、化学物質が極力含有量の少ない建材を使い、換気設備を付けることで、化学物質が室内の空気にとどまるのを防ぐのが主な対策というわけです。ちなみに、2003年7月以降に建てられた建物には、必ず一カ所は換気設備が設けられています。

実際には、トイレの換気扇として設置されることが多いです。

換気できているかどうかは住んでいる人の自己責任

ここで重要となってくるのが「24時間いつでも換気できること」になるわけですが、みなさん、自宅についている換気扇、どこか1カ所は、きちんと24時間稼働させていますか? 

実は、この重要極まりない換気扇にも、オンオフを操作できるスイッチが付けられている場合があります。

法律が決定した当初は、24時間換気用の換気扇にはスイッチが付いていませんでした。しかし、利用者から生活する上でスイッチがないのは不便だという声が上がり、現在では24時間換気用の換気扇であっても、スイッチが付けられています。

ということは、住んでいる人が換気をオフにすることもできるわけで、きちんとシックハウス症候群の対策ができているかどうかは「住んでいる人の自己責任」に委ねられているのです。

ちなみに、エアコンは室内の空気が循環するだけで、換気にはなりませんので、ご注意を。

シックハウス症候群対策の要「換気システムと気密性」

さて、換気の重要性を理解していただいたら、次に知っていただきたいのが「換気システム」について。

ややこしい話ですが、「きちんと換気をする」ためには、「家の気密性が高い」のが絶対条件なのをご存知でしょうか。

一般的な住宅で主に採用されているのが「第1種換気」と「第3種換気」ですが、中でも一般的なのが、設置コストを抑えられる「第3種換気」と呼ばれるシステム。自然に給気し、換気扇などのファンで排気する方法です。

「第1種換気」は吸気も排気もファンを取り付け、機械で計画的に換気する方法。最近では冷暖房シーズンのエネルギーロスを減らすために、熱交換システムを組み込む場合が増えてきました。

隙間の多い家は正常に換気できない!?

「第1種換気」は機械で強制的に換気をする分、比較的、気密性の低い住宅でも安定した換気効果が得られますが、「第3種換気」を選んだ場合、特に重要となってくるのが、家の「気密性」です。

なぜなら、トイレの換気扇などに使われている「プロペラファン」は、風量は出るものの、室内に圧をかけて排気をする力は弱いから。建物に空気が漏れる隙間がある場合、想定していた量の空気を排気できないのです。

ショートサーキット現象とは

申請上では、換気扇から離れた部屋でも、ドアの下に設けられたアンダーカットなどを通して空気が流れ、換気扇から排気される想定であっても、実際には建物の隙間から給気されてしまい、換気扇周辺の空気だけが入れ替わる「ショートサーキット」という現象が起きてしまうのです。

そうすると、換気扇から遠い場所にある部屋は、汚れた空気がいつまでもとどまり、窓を開けない限りは換気ができないことになります。

正常に換気できる条件は「C値」を確認して

そこでチェックしたいのが、気密性を表す数値である「C値」。隙間相当面積の割合を示す数値で、「第3種換気」が正常に働く基準値が「1.0」といわれています。

仮に全く隙間のない建物であれば、C値は「0」で、自然吸気口からの吸気量の割合は100%。換気扇から出した空気量の全てが自然吸気口から吸気されて入れ替わる計算です。C値が「1.0」になると、自然吸気口からの吸気量は50%になるといわれています。

ただし、立地や風向きによっても吸気量は左右されますし、C値が「1.0」で住宅の広さや、そこに住む人の人数が多ければ、「1.0」でも換気量が不十分な場合も。「第3種換気」に実効性を持たせるには、目安として「1.0」を切るようにすることをオススメします。

ちなみに、Woods Art Studioでは、2021年現在でC値の施工平均0.5となっています。その場合、例えば40坪の住宅であれば、合計して66㎠隙間があるという計算。大体5インチのスマートフォンくらいの大きさです。

人も家も健康で快適に過ごせる「自然素材」

ここまでは、「シックハウス症候群」にならないために、必要不可欠な「換気」と「気密性」についてご紹介してきましたが、さらに積極的に、健康で快適に暮らせる環境を目指したい、と考える人にご提案したいのが「自然素材」です。

化学物質を発散する建材ではなく、自然に害を及ぼす物質を発散しない「自然素材」で家が建てられるなら、それを使わない手はないと思いませんか?

古来より使われてきた「漆喰(しっくい)」

古くから世界中で内外壁用に使用されてきた「漆喰」は、空気の調湿をしてくれる素材です。湿度の高い夏は湿気を吸い込み、乾燥した冬には湿気を放出して、心地よい室内環境を保つ助けになってくれます。

さらに、化学物質を吸着してくれるほか、殺菌効果や、静電気を溜めない性質からホコリが付きにくいというメリットも。

気になるお手入れは、ちょっとした汚れなら消しゴムで消せます! またカッターナイフなどで削り落としてもOK。大きな面をお手入れしたくなった場合も、薄く伸ばした漆喰を塗料のように上から塗り付けるだけで良いので、壁紙のように張り替えを業者に頼むことなく、DIYの範疇で、自分でできてしまうのも魅力です。

調湿効果に優れた「無垢(むく)フローリング」

天然木のフローリングは、その優しい肌触りが魅力ですが、優れた調湿効果があり、ジメジメした季節でもカビなどの発生を抑制する助けとなってくれます。

気候による床材の温度差が少ないので、暑い季節はさらりと、寒い季節は温もりを感じられるのも素敵ですね。

触れても害のない「自然塗料」

ヒマワリやダイズ、アザミなどの植物油と、カルバナワックス・カンデリワックスという植物性のワックスをベースにした自然塗料を使って、木材を仕上げる方法もあります。

顔料は食品レベルのものを使用しますし、浸透性の塗料なので、調湿効果のある木材の呼吸を妨げません。さらには、木の滑らかな肌触りも損なわないため、自然素材を感じながら生活したい人にオススメの素材です。

いかがでしたでしょうか。

今回は、「シックハウス症候群」を回避するだけではなく、家もそこに住む人も、快適に心地よく過ごせるための選択肢をご紹介しました。

求めるスタイルや予算に合わせて、より健康に過ごせる家づくりの参考にしてみてくださいね。

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